金沢のレトロな街並みに溶け込むべく、 古本屋で文学青年(風)を気取った件。後編
皆さーん!最近、本、読んでますか?
最新情報が秒単位でネット配信され、勝手に拡散されるこの時代・・・
自らの意思で文をじっくり読み進める場面が失われた感もあるにはありますが、だからこそ、あえて“本”を手に取る姿はよりオトナに映るというものです。
なので今回は、金沢の町並みに溶け込む古本屋らしい古本屋で“本”の醍醐味を学び、レトロでオシャレな “通”の階段を昇ってきました。
金沢のレトロな街並みに溶け込むべく、 古本屋で文学青年(風)を気取った件。前編はこちら
マチでしか買えない本を求めてたどり着いた「オヨヨ書林」
”通”になるべく店主に急接近してみました。
「せせらぎ通り」には密かに異なる2号店も。
山崎:この「新竪町店」は僕の得意分野(アート・デザイン・音楽など)が際立ってるんですが、「せせらぎ通り店」は古書や文学などを深掘りした金沢らしい正統派路線・・・
いわゆる直球でやっています。
2011年の開店時から専属の店長(女性)にほとんど任せていますので、絵本などにも強いですね。
なお、現在は富山にも(現地の古本仲間と立ち上げた実店舗が)2軒あり、既に出身地にも経済効果をもたらす山崎さん。
のんびりとした人柄に思えて、かなりの敏腕経営者・・・もとい地元愛です!(失礼)
自分が“読みたい”本なら高額仕入れもやむなし
来店客からの買い取りだけではなく、東京時代から参加する業者間の「交換会」に参加し、“なるべく自分が読みたい本”を仕入れるという山崎さんは、「見たことがないと本があると、今でも素直にテンションが上がりますので」とその根拠も明確に示します。
40歳を超えた今も好奇心が先行するスタンスは、趣味から始まった初心の賜物。
日々、「とりあえず」の“延長戦”を楽しんでいるようにも見えます(が気のせいでしょうか)。
鼻毛:専業の山崎さんでも見たことがない本を揃えるってことは、流通そのものがレアってことですよね。
かなり高値の古本も出てくるのでは?
山崎:今「新竪町店」にある中での最高値は、フランスの写真家・「アンリ・カルティエ=ブレッソン」の写真集で、売値としては・・・
20万円ですね。
過去に取り扱った(本の)最高額は、セットで100万円ぐらいですよ。
鼻毛:「古本屋=安い」の概念が完全に崩れ去りました(笑)
「敷居が高いとは思わないでくださいね。僕も(古本屋に出会う前は)ごく普通のマンガ好きでしたので、買い取りにジャンルの壁は作ってません。
少しでも本に絡むものだったら(CDやグッズなど)どんなものでも・・・
基本断りませんから!」
と山崎さん。
「捨てる前に相談してほしいですね。僕にとってすごい価値のあるものがあるかもしれませんし。」と加え、まだ見ぬ出会いに目を輝かせます。
高額査定を勝ち取った上に、陳列する(販売)本の中に欲しかった一冊が見つかれば2倍のお得感・・・
古本屋には、夢がいっぱいです!
来るかもしれない古書の“大”リバイバルにも期待!
鼻毛:20年前に比べ、ネットでの個人取引(フリマ)もワンタッチです。
ぶっちゃけ古本屋も変化を求められているんですかね。
山崎:正直なところ、「コレクションが趣味」というマーケットそのものが狭くなっていて、本当に貴重なモノの価値が頭打ちになっているのかなとは感じます。
ただ、音楽市場がCDの独占状態から、配信とアナログ盤に2極化してきたように、本の市場がデジタルブックか古本屋って時代も来るのかなと。
いや、そうなってほしいですね(笑)
アルバムCD(「お蔵の音楽」2017年12月作品)を発売したばかりの鼻毛の森さんとしては“2極化”の加速はいい迷惑なのですが(笑)・・・
とっとと絶版にして、頃合いを見て山崎さんに(未開封品として)買い取ってもらうべきなのかも、とガチで思った鼻毛さん。
山崎さん・・・その時は、断らないでくださいね。傷つくので(真剣)
- オヨヨ書林 せせらぎ通り店
石川県金沢市長町 1-6-11(中央小学校の向かい)
tel/fax:076-255-0619
営業時間 11:00 – 19:00
定休日 月曜日
- オヨヨ書林 新竪町店
アート、デザイン、写真集、映画、サブカルチャーなど
石川県金沢市新竪町 3-21(2014年11月に引っ越しました)
tel/fax:076-261-8339
営業時間 11:00 – 19:00
定休日 水曜日